先月末、大地の再生の皆さんが矢野さんとともに村の田山地区に来られました。崖崩れの復旧工事です。コンクリートで崖を覆うのではなく、その土地を見ながら空気や水の流れを通すように整備をします。

言葉にすると簡単ですが、実際の現場の作業は土木工事とはまったく異なるものでした。なぜそこに穴を掘るのかとか、なぜ草刈りだけで環境がよくなるのかなど、やっている作業の理由というか思想というかが理解できないままにどんどん進んでいったからです。

でも3日間の作業で風通しがよくなったのを体で感じることができました。作業の流れは、大内正伸さんが詳しく書かれています。こちら

すっかり感動してしまい、我が家ももっと水はけがよく、風通しのよい環境にしたいと思うようになりました。

後日、崖崩れの現場の測量で村に来られた大地の再生のやすこさん、今井さん、そして大内さんがその日に我が家にも来てくださいました。

ざっと家のまわりをぐるぐるまわり、家の裏にある「ゴミ捨て場」が根本的な問題であることを教えていただきました。

童仙房は山の上にあり、言ってみれば水源地です。そこに住む者の責任として、下流に配慮しなければいけないと大内さんに教えていただきました。

家の排水は浄化槽を通じて低地を流れ、隣町に通じます。その流れに沿った山道は、かつて地域のゴミ捨て場となっていたのです。

テレビやガラス瓶、空き缶、ビニール、おもちゃ、鉄屑、燃やしたゴミなどありとあらゆるゴミが山道や法面に散乱しています。

水はこのゴミの山を通過して下流に流れる。ゴミは大地をふさぎ、水と空気の淀みを作る。

家のまわりを整備する前にまずゴミの撤去が先です。

このゴミ捨て場をさらに進むと山側に巨石が出現します。石の上は大内さんです。

巨石があるというのは、何かしら神聖なものがある、と皆さん言われます。この場を整えるためにもゴミはどかさないといけません。

そうか、やはりゴミか… 移住当初もこのゴミが気になっていました。役場に問い合わせたりしたものの、やがて気にならなくなりました。ゴミを見て見ぬ振りをしていました。しかし、ゴミはずっと残っている。

意を決してゴミを集めることにしました。毎日少しずつ。でもあっという間に軽トラ1杯分ものゴミが。

家のまわりの木々は苔だらけです。幹に苔が生えるというのは木が弱っている証拠だそうです。まずは大地をふさぐゴミを撤去し、風と水を通す。それが家のまわりにもよい影響を及ぼすとのこと。

少しずつですが行動しています。